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ふたつの言葉から

執筆者の写真: 出口朝子出口朝子

松林が風の形を保つように…言葉が人間の形を守る。

 イオルゴス・セフェリス すべて、というのはーーー  厚かましく、うぬぼれで膨れ上がった言葉だ。  書くときは引用符でくくってやらなけば。  何ひとつ見逃さず  集めて抱え込み、取り込んで持っているふりをしている。  ところが実際には  暴風の切れ端にすぎない。 

 ヴィスワヴァ・シンボルスカ


二つの言葉を横に置いて一本の線を引いてみる。 足りない。と思い、次の線に移り、また足りなさに辿り着く。

この言葉に反応した心をただ紙に留められたらいいのに。


早朝の湖はいつも静か。

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